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外山薫, 息が詰まるようなこの場所で

この部屋から東京タワーは永遠に見えないに続いてタワマン文学をもう一冊。資産家とサラリーマン、そして地権者と、タワマンに住む3種類の人々を切り取っている。文学としての質はともかく、現代の都会の人々の嫉妬心を揺さぶる要素がこれでもかと詰め込まれており、バズるのがよく分かる。
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斉藤振一郎, 全国野球場巡り: 877カ所訪問観戦記

27年間に渡り、日本全国の野球場877箇所を巡り歩いた記録。そのカバーしている範囲は広く、プロ野球や高校野球で使用されている有名球場はもちろんのこと、企業や大学の私設球場や地方の名もなき球場までもが網羅されている。インターネットで球場の情報が得られない時代の記録が大半を占めており、まさに足で稼いだ労作と言える。
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William Lidwell(著), Kritina Holden(著), Jill Butler(著), 郷司陽子(訳), Design Rule Index 要点で学ぶ、デザインの法則150

広義のデザインに関するtips集。あまり体系立てられた本ではないが、パラパラと眺めながらアイディアを得るには良い。使うと通っぽく見える用語が満載。
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高橋洋一, 統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる

全体の半分ほどの分量を占める第1章は表題通りの統計・確率の話。こちらはベイズ確率、標本、シミュレーションの基本、第一種過誤と第二種過誤など、よく誤って使われている言葉を広くカバーしている。 後半は統計・確率とはほぼ関係のない東電問題や自身の政策の話で、やや寄せ集め感がある。
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青柳碧人, むかしむかしあるところに、死体がありました。

昔話ネタということで一見イロモノのようだが、中身はかなり本格ミステリ。誰もが知っている昔話の設定を活かしたストーリーの妙だけではなく、ミステリとしての作りも密室あり、倒叙あり、クローズド・サークルありとバラエティ豊かで飽きさせない。
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小島武夫, ろくでなし 伝説のミスター麻雀、酒と女とカネの無頼75年

小島武夫の著作は多いが、自伝的な作品はおそらくこれが最初で最後。 ミスター麻雀の異名は伊達ではなく、初期の麻雀業界の内幕を知るための貴重な記録となっている。交友関係も多彩な方だったので、当時の芸能人や文化人の麻雀事情がわかるのも興味深い。桜井章一への厳しい評価は噂となっていた確執を想像させるのに十分。
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前田浩司, 元営業部長だから知っている 不動産投資 騙しの手口

元不動産営業マンの裏話。かぼちゃの馬車事件直後の出版ということもあり、悪徳不動産業者の話題が中心。 よく言われることだが、そもそも本当のお値打ち物件は市場に出回る前に売れていることを忘れてはいけない。表に出る前に営業マンが、さらに前には資金力のある業者が買ってしまう場合も多い。これさえ覚えておけば、不動産投資にそうそう騙されることはないだろう。その他、売買契約の場所や書類の文言によってはクーリングオフが適用されないなど、実用的なtipsも多い。
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麻布競馬場, この部屋から東京タワーは永遠に見えない

twitter生まれの虚無小説。短編集だが、勉強ができる子が背伸びして上京して東京に敗れるという一貫したテーマが流れている。こういった作品が生まれるのはtwitterしかありえないと思わせる。FacebookやInstagramではこうした文学が生まれることは決してないだろう。
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板垣恵介, 自伝板垣恵介自衛隊秘録 我が青春の習志野第一空挺団

ネットで断片的に貼られるもなぜか単行本に収録されていなかった幻の作品が、なぜかこのタイミングで突然の単行本化。特に初期作品の方は、刃牙の原点が著者の自衛隊時代にあるというのをひしひしと感じさせてくれる。
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大石 浩二, トマトイプーのリコピン (6) (7)

打率が高いカロちゃんとサブレちゃんの登場回が多めで嬉しい。三途川渉先生との奇跡のコラボとミラクル対談も収録。