book

book

清水浩史, 秘島図鑑

図鑑というほど網羅性があるわけでもなく、シマダスのような資料性があるわけでもなく。読み物として楽しむ本。北方四島など政治的に微妙な島の解説にマスコミ出身者らしい思想が強めながらもどこか軽い表現が散見されるので、純粋に離島のロマンを楽しみたいだけの人は要注意。
book

小澤一雅, 卑弥呼は前方後円墳に葬られたか 邪馬台国の数理

細々と続いているマイブームの邪馬台国もの。やはり専門外の方の作品が面白い本書も考古学ではなく情報工学を専門とする大阪電気通信大学教授の手によるもの。専門を生かし、歴代天皇の在位年数を数理的に分析し、正しい崩年を推定しようというアプローチは面白い。
comic

高世えり子, なるほど! カンタン! 理系ごはん

理系的な合理的な調理法かと思って手に取ったら、どちらかというと化学知識を活かした料理本だった。料理は科学実験とはよく言ったもので、相性が良い組み合わせだと思う。漫画もエッセイコミックの王道スタイルで読みやすい。
book

黒木真生, 誰が麻雀界をつぶすのか

Mリーグにより空前のブームを迎えている麻雀界に対する提言コラム。プロ雀士のあり方を徹底してエンタメの視点から論じているのは新鮮。競技麻雀を始祖とする従来型のプロ雀士とは一線を画している。noteの記事を再編集したものが多いこともあり、ある程度背景がわかっていないの理解に苦しむところがあるのは残念。脚注も何もなく突然固有名詞が出てくるのは、最近の麻雀業界にうとい人間には少々こたえる。
book

橘玲, 無理ゲー社会

出自ではなく個人の能力や業績により人生が決まるメリトクラシーな社会の構造を解き明かすのが本書の大きなテーマ。しかし、その正体が明らかになるにつれ、多くの人にとって攻略不能な "無理ゲー" であることも明らかとなってしまう。特に現代社会では生まれ持った知能が否応なしに格差を生み出してしまうが、身分制社会のように生まれのせいにすることも許されず、同じゲームに参加することが強制される。この "無理ゲー" による格差の拡大を食い止めるのは、戦争や革命、統治の崩壊、疫病などによる社会の...
comic

施川ユウキ, バーナード嬢曰く。 (6)

今巻も安定した面白さ。本の紹介よりも主要な登場人物間の関係の掘り下げに重心を移してきたのも、それでいて本をただの小道具にせずにきちんとリスペクトが感じられるのも良い。奇跡的なバランス。
book

斉藤淳, ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語 わが子の語学力のために親ができること全て!

著者の主催するJ Prep斉藤塾への誘導があるので多少のバイアスは仕方ないが、それを割り引いて読めば役に立つ情報も多い。多様な教材へのポインタが示されるので、それを目当てに読むのも良い。英語の音に重きを置いている姿勢は評価できる。フォニックス読みの練習の推奨や、音をベースとして指導している英語塾を選ぶことなどは納得感がある。また、CEFRによる語学力測定やレクサイル指数による本選びなど、この分野では当たり前でもあまり知られていない事柄を一通りさらえるのも良い。
comic

津島隆太, セックス依存症になりました。決定版

<決定版>との表記があるのは、元となったWeb連載版を大幅に編集したため。しかしこの編集があまり良くなく、さらりとし過ぎた仕上がりになってしまっている。これから読む方は、なんとかしてWeb版を読むことをおすすめする。
comic

天原, 33歳独身女騎士隊長。 (3)

前巻から実に2年半ぶりの新刊だが、相変わらず内容は申し分ない。完結するのかが心配になるペースだが、ペースを上げる方法もなさそうでもどかしい。
book

クリスティー・シェン(著), ブライス・リャン(著), 岩本正明(訳), FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド

いわゆるFIREムーブメントを推奨する本で、明確にFIREを打ち出した本の中では最も売れている本だろう。かなりの部分が自伝的な内容。中国の貧しい地域出身でカナダへ移民した家族という出自もあり、徹底してお金のリアルを追求している。専攻を選択する際に得られる超過給与と学費の比率であるPay-over-Tuition (POT) スコアを重視するなど、自らの情熱よりも期待できる収入に従う姿勢はその最たるものだろう (POTスコアに優れたコンピュータ・エンジニアリングの学位を取るため...