baseball

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小島克典, プロ野球2.0

小島克典氏が立命館大学経営学部で行ったスポーツビジネスの講義をまとめたもの。レッドソックスCEO ラリー・ルキーノ、スポーツエージェント 団野村、スポーツ弁護士 水戸重之、スポーツ記者、球団のマーケティング担当者、球団経営者など、プロスポーツ、特にプロ野球に携わる第一線の人達を招いてのインタビューは実に実戦的な内容。中でもプロ野球界の構造的な問題を抉ってくれるスポーツ弁護士 水戸重之のインタビューが面白い。世界の様々なプロスポーツリーグの成り立ちや金銭の流れと見比べると、現在...
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プロ野球 ファミスタDS 2009

今作は評判が良さそうなので購入。実はファミスタをまともに遊ぶのは'90以来。パワプロについていけないヌルゲーマーにはこのくらいが丁度いいありえない軌道の変化球や、ダブルプレー、トリプルプレー、ライトゴロの頻発はもはやファミスタの味だろうWi-Fi対戦は自分で育てたチーム同士のガチ対戦が主の様で、育てる気力のないプレイヤーがお手軽に既存チームで1~2戦だけ楽しむという雰囲気ではない
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田端到, 図解 プロ野球「新・勝利の方程式」 「送りバント」と「守備力」が優勝を決める

統計分析に関する部分はほとんどが既存のセイバーメトリクスの技法をそのまま適用しているだけで新味はあまりない。また、著者は統計学の知識がないため、前著同様に極端にサンプル数の少ない事例で断定的な解釈をしてしまっている箇所が多く、有意水準などは一切出てこない。落合監督の先発ローテーションなど、所々に面白い観点はあるのだが、思いつきレベルで終わっており、まともな検証までたどり着いていないのが残念。
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マリーンズ vs. ライオンズ @ 千葉マリンスタジアム

ようやく今期公式戦が始まったので観戦。開幕後初の週末ということで会場は大入り。8割以上は埋まっていただろうかさすがにまだ陽が落ちると肌寒い季節。せめて風が無ければ今期はオリオンズから通算して40周年ということで始球式は有藤道世。もちろんオリオンズ時代のユニフォームで登場ライオンズの新ユニフォームは西武カラーの感じられない微妙なもの福浦の守備はやっぱりいい。初回から見事な股割りを見せてくれるライオンズの後藤の初回の打席で代打・石井義。予告先発で当て馬もないはずなので、何かトラブ...
diary

ジャイアンツ vs. マリーンズ @ 東京ドーム

今年最初のオープン戦観戦は東京ドームでのビジターゲーム。東京ドームに来るのは実はものすごく久しぶり。試合前に新入団選手の発表やWBC参加報告がありオープン戦とはいえそこそこの客入り。5割以上は埋まっていただろうか一番センター早川……と思ったら早坂だった。井口の加入によって押し出された格好だろうが、俊足を生かすにはかえって良い機会かもしれない。残念ながら今日は守備機会がほとんどなかったが、まともに守れるようなら、早川、大塚らのバックアップとして貴重な存在となるだろう先発の小林宏...
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西尾典文(著), 泉直樹(著), 小関順二(監修), プロ野球スカウティングレポート2009

基本的なフォーマットは昨年度版と全く同じ (もう少し正確に言うとここ数年間ほとんど変化がない) で、主力選手にだけ小関氏お得意のストップウォッチ計測タイムが加わった程度。必ずしもフォーマットをコロコロ変えるのが良いことだとは思わないが、セイバーメトリクスが日々進歩していく中、新しい指標を取り込もうという意欲が感じられないのは残念。他に対抗馬といえるシリーズがない以上、改善するインセンティブがないのかもしれないが。値段据え置きのまま紙質が良くなったのは少しだけ嬉しい。
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ジェームズ・サーバー(著), 稲葉明雄(訳), 永井淳(訳), 村上博基(訳), 12人の指名打者 野球小説傑作選

"古き良きベースボール" をテーマに集められた12本の短編集。翻訳は今ひとつだが、それぞれ全く異なるテーマで書かれているので飽きずに楽しめる。全体的に当たりの作品が多いが、特に "新米審判" や "閃くスパイク" の様なベテランが新人を成長させるタイプのベタなストーリーが米国ベースボールの価値観を感じさせてくれて実にいい。
diary

ベースボーロジー第10号 原稿募集

以前、野球文化學會の論文集 "ベースボーロジー" を購入したが、そこから原稿募集の案内が届いた。電子メールではなく、日本郵便メールで届いたのが少しびっくり。また、"野球出版・報道文化賞" 及び "野球放送・映像文化賞" の推薦以来も同封されていた。今年はセイバーメトリクス寄りの本を色々と読んでいたのだが、思い返してみても推薦できそうな本が一つもないのが残念。
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イアン・エアーズ, 山形浩生, その数学が戦略を決める

データマイニングを元にした "絶対計算" が現在どのように使われているのかという事例が多数。ワインの値段の予測に始まり、野球選手の評価、病気の診断、教育手法毎の効果測定、映画のヒット予測、などなど。多くの分野で専門家を凌ぐ絶対計算が可能であることが次々と示されるのは実に爽快。しかしながら、これらを実際に活用するには大きな壁があることも事実だろう。本書中の以下の文章がそれを端的に表している。人々は自分の専門領域以外でなら絶対計算利用に抵抗がないまた、すでにあるデータの分析にとど...
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マリーンズ vs. ホークス @ 千葉マリンスタジアム

久しぶりにS原氏と千葉マリンに観戦に行く。土曜日、好天、今期ホーム最終戦、王監督の千葉マリン最終戦、クライマックスシリーズ争いと条件がそろってしまったので2階席までほぼ満員。試合前には王監督に花束贈呈とセレモニーが行われる。ビジターチームに対してもこうしてきちんと敬意を表したイベントが行われるのは非常に嬉しく思う。クライマックスシリーズに向けて絶対に落とせない試合だったが、先発の清水直の好投により (最後の荻野劇場以外は) 安心して見ていられる試合だった。こういった試合で最高...