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冨田和成, プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか? その投資法と思想の本質

一般人にはあまり馴染みのないプライベートバンクのお話。 プライベートバンクは顧客の突飛な要望にも応えるカスタムメイドが売りだが、当然預かり資産によりプライベートバンカー1人が扱う顧客数が変わってくる。100万ドル以上の富裕層で55人、300万ドル以上の超富裕層で21人といったところが相場らしい (著者の留学時代の資料が元ネタとのことなので、今ではもう少し相場が上がっていると思う)。 主要なプライベートバンクの顧客管理プロセスが興味深い。多少の差はあれど、いずれも顧客の人生の究...
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水木楊, 人生後半戦のポートフォリオ「時間貧乏」からの脱出

そろそろ自分も人生の残り時間を意識するような年齢になってしまった。幸いにしてそれなりに生活に困らないだけの基盤は整っている以上、最も希少なリソースはやはり時間である。 本書はカネ、モノ、時間の3つの軸でライフスタイルを見直そうという試みている。計算式は年収をどのようにカネ (金融商品) とモノに振り分けたかというフローベースのものであるので、人によってはストックベースに修正して考えたほうが良いかもしれない。いずれにせよ、今まで自由時間というものを意識してこなかった人には考える...
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川尻 こだま, あたしゃ川尻こだまだよ (1)

川尻こだまのマンガがついに単行本化。投稿をまとめただけのKindle本もあるが、こちらは一応描き直しと描き下ろしもあり。装丁も無駄に豪華。 川尻こだまには第二の西原理恵子の呼び声もあるが、そこまで攻めた作風でもなく、その乱れた食生活を中心とした日常系が中心。
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橘玲, 働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる

日本人の働き方が、日本型雇用 (働き方1.0) からグローバルスタンダード (働き方2.0) を経て、ギグエコノミー (働き方4.0) に至るという主張。そもそも1.0から2.0への移行に苦労している組織も多いが、ようやく追いつく頃には世界の最先端は4.0に向かっているだろう。 ギグエコノミーとは要するにフリーエージェントやインディペンデント・ワーカーのことで、組織に所属しない働き方を指す。企業側は年金、保険、福利厚生といったコストを削減でき、労働者側は自由度や柔軟性が増すと...
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齋藤孝, 50歳からの孤独入門

人生の下り坂を意識せざるを得ない50歳の生き方指南。特にきちんとした会社員を務めてきた人は自分のプライドやアイデンティティとの折り合いをつけながら生きる術を考えなければいけないのだと思う。 人生のゲームオーバーのときが見えてきた頃のお金との付き合い方の話には感じ入るものがある。本書の述べる 死んだときに100億円持っていても1億円持っていても変わらない。 「50歳になったときの預金通帳が、あなたのこれまでの人生の通知表です」 はいずれも一つの真実ではあると思う。世の中のマネー...
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吉本浩二, 定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ (3)

さすがにステーション・バー村田のような大物はそうそう出てこないが、今巻も甘味の成瀬、ダイソー岩倉など粒ぞろい。彼らの決めゴマの恍惚の表情、特にその眼力は吉本先生にしか描けないものだと想う。
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今和泉隆行, 「地図感覚」から都市を読み解く 新しい地図の読み方

みんなの空想地図の今和泉隆行の新刊。 地図を味わい尽くすための鑑賞法の数々は、地図を見る目を大いに高めてくれる。例えば道路模様一つ取ってみても、道路の網目の細かさや道路の曲がり具合から、地形やその地域の新旧、区画整理の経緯までもを読み解くことができる。 また、単に地図を楽しむだけにとどまらず、代表的な施設から距離感を掴む、道路模様から傾斜を読み取るなどの実用的なtipsも豊富に含まれている。終盤は地図の粋を超えた都市論にまで踏み込んでおり、さらに高い視点を提供してくれる。
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日下部理絵, マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!

築10-15年の中古マンションをの購入が得であるという主張。(少なくとも近年の首都圏のマンションでは) 10年前後で大幅に値下がりする傾向があることと、築15年以降の価格変動が緩やかであるというのがその理由。 その他、現地見学の際のポイントがまとまっているのも嬉しい。
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玉井雪雄, じこまん (1) (2) (3)

自転車エッセイマンガ全3巻を一気読み。 タイトル通り自転車は自己満足の象徴ともいえる趣味であり、この趣味に深くハマる中年男性が多い。同世代の人は、そんな心理を綴ったこのマンガに間違いなく共感できるだろう。
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長嶋修, さくら事務所, 災害に強い住宅選び

最近ようやく宅地建物取引業法施行規則でハザードマップの説明義務が定められたものの、自衛のためにはその他の情報も自分で調べる必要がある。活断層の所在、地盤、土地高低差、液状化の可能性、建物の耐震性能など考慮するべき項目は多々あるが、現在は十分に価格に反映されておらず経済的な視点からも手間をかけるだけの価値がある。 本書は、地名からの土地の歴史の推測、国土地理院地図を用いた地盤の調べ方、マンション・一戸建てそれぞれのチェックポイントなど、災害に強い住宅を手に入れるためのノウハウが...