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サイモン・シン, 青木薫(訳), ビッグバン宇宙論 (上, 下)

フェルマーの最終定理、暗号解読に続く、サイモン・シンの最新作。相変わらず見事な構成力と筆力で、2冊組のボリュームが全く苦にならない。単に最先端の理論を説明するのみにとどまらず、古代ギリシャから現代までの天文学の流れを追わせることで、各時代の人々の宇宙の捉え方の変遷がよくわかる。お勧め。
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宮川公男, 統計学でリスクと向き合う あなたの数字の読み方は確かか

統計学をネタにした小話集。体系的に統計学を学ぶ本ではないが、読み物としてはおもしろい。特に、株式投資に関する統計の話や、ダウ平均株価の話などはそのあたりのいい加減なマネー本より参考になる。
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学生・初学者のための待ち行列チュートリアル

最近、この方面の仕事に着手しているので、勉強のために学生・初学者のための待ち行列チュートリアルに参加する。豊泉先生の「Littleの公式で読み解く生物学的待ち行列」は、そんな勉強を抜きにして面白い。近々、資料がアップロードされるということなので、待ち行列だけでなく、生物学、特に社会性昆虫に興味のある方には是非読んでいただきたい。
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ジェフリー・ムーア, 川又政治(訳), キャズム

積ん読になっていた少し前の本を読み終える。マーケティングや販売手法などは今の仕事に直接関係しないが、テクノロジー・ライフサイクルの考え方は頷けることが多い。
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ゆうむはじめ, トリックの教科書 イカサマ超常現象を暴く!!

超能力番組を10倍楽しむ本が当たりだったので、関連本も読んでみる。ビデオからのキャプチャのせいか写真の品質が低いのが残念だが、それ以外は文句なくオススメできる内容。特に、なかなか公開しにくい奇術のタネにまで (少しだけとはいえ) 踏み込んだ内容は見事。
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山本弘, 超能力番組を10倍楽しむ本

数々の超能力番組のウソを次々と暴いていく本。実に痛快。最近流行のジョー・マクモニーグルのネタもあり。子供向けのメディアリテラシー本の体裁をとっているが、大人にも読みやすくおすすめできる。
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遠藤秀紀, 解剖男

また遠藤氏の著作を読む。これで3冊目。相変わらず知的好奇心にビンビンとくる本。おすすめ。
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ロビン・ウィルソン(著), 茂木健一郎(訳), 四色問題

四色あればどんな地図でも隣り合う国々が違う色になるように塗り分けることができる、という四色問題が解かれるまでを追った数学ノンフィクション。手加減のない内容で片手間に読んでいると理解が難しいので、集中して一気に読む時間を確保することをお勧めする。
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遠藤秀紀, パンダの死体はよみがえる

先日の人体 失敗の進化史が当たりだったので、遠藤氏の過去の著作を読み始めた。日本の学界に対する不満が少々くどくはあるが、熱い思いはよく伝わってくる。表題にもなっているパンダの偽の親指の謎は知的好奇心をそそられる内容。相変わらず豊富な図版で素人にもそのエッセンスが十分楽しめる。
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遠藤秀紀, 人体 失敗の進化史

ヒトがその短い歴史の中でどのように無茶な進化を重ねてきたのかを解剖学的観点から。猿人からホモ・サピエンスまで、わずか4〜500万年で急激に進化した結果、ヒトの身体は多くの問題を抱えている。特に無理矢理に二足歩行となった代償は大きい。たとえば、血液を脳に押し上げるために高い血圧を必要とし、それでも少しの手違いで貧血を起こしてしまう。一方で、下肢の血液を心臓に戻すことも難しく、冷え性やむくみに慢性的に悩まされている。さらに深刻な症状としては、ヒトに際だって多い椎間板ヘルニアや鼠径...