2012-07

book

デイビッド・セイン, 岡悦子, その英語、ネイティブはカチンときます

場面別の英語フレーズ集。少し刺激的なタイトルが付けられているが、要は意味の細かな濃淡に沿ってフレーズを並べたもの。 全体的にボリューム控えめなので、細切れ時間に軽くチェックするくらいでどうぞ。
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井上純一, 中国嫁日記 (二)

中国嫁日記の続編。 東日本大震災あり、義両親を連れての中国旅行あり、描き下ろしの出会いマンガありと、盛り沢山な内容。 本編とは関係ないが、井上純一が井上純弌の新しいペンネームであることを初めて知った。
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水野俊哉, 幸福の商社、不幸のデパート 僕が3億円の借金地獄で見た景色

水野俊哉がIPO寸前まで行ったベンチャー企業を転かした時の体験談。 一人称視点の自伝的な構成で、当時の経営者の心理がダイレクトに伝わってくる。一方でどん底の時期から7~8年が経過していることもあり、当時の自分を客観視した上で選択の失敗を分析できている点も良い。 借金を抱えてしまった際の対処方法にも触れられているが、断片的な内容でしかないので、そのあたりを期待する人は他の専門書を併読したほうが良いだろう。
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岡本健太郎, 山賊ダイアリー (2)

共に猟をする仲間も増え、狩猟の幅も広がってきた。 単純な狩猟に加えて、猪や雉の解体、スズメバチ駆除など、都会ぐらしの目からは非日常の体験が次々と出てくるのは楽しい。
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ジョン・ブレンカス(著), 矢羽野薫(訳), 世界記録はどこまで伸びるのか

スポーツファンならば誰でも気になる世界記録の上限 (perfection point) を探る試み。 対象となる種目は、帯にもなっている100メートル競走やマラソンから水泳、空中静止時間、ホームランの最長飛距離まで多岐にわたる。この視野の広さは、著者のESPNのエグゼクティブプロデューサーとしての経験からか。 予測方法は種目ごとに様々だが、世界記録の変遷に外挿して漸近線を求めるようなよくあるアプローチではなく、ボトムアップで積み上げていく思考が中心。例えば100メートル競走を...
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吉田戦車, 逃避めし

吉田戦車が〆切から逃避するために作る創作料理の数々。ほぼ日刊イトイ新聞の連載をまとめたもの。 使えるレシピ本ではないが、エッセイ集としては上々。単行本のために描き下ろされたイラストやマンガも良い味が出ている。
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アドルフ・F・V・クニッゲ(著), 服部千佳子(訳), 人間交際術

本書の理想とする交際術は、建前は人格者に見えるように振る舞いながらもどこか損得を考えつつ困った相手を冷笑的に見下す様な種類のもので、その腹黒さが実に人間臭い。その特徴が端的に表れているのが第4章の "どんな人ともうまくつきあえるコツ" 。相手のタイプ (尊大な人、執念深い人、など) 別にどのようなふるまいをするべきか、あまりに率直過ぎる対処方法が清々しい。 その一方で、対処的な交際術ではない、自分の内面を振り返るための項目は素直に身につまされるものが多い。この部分は自分を律す...
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マイケル・サンデル(著), 鬼澤忍(訳), それをお金で買いますか 市場主義の限界

最近日本で売れているサンデル教授による市場主義の批判本。市場主義がなじまない事例や、市場主義により引き起こされた問題点のカタログ的な構成。 市場主義の問題点として、単純な好き嫌いの道徳面だけではなく、不平等や社会規範の破壊といった視点で捉えているのが興味深い。前者は、ここ数十年の貧困家庭や中流家庭の生活が悪化している原因を、富の配分だけではなくあらゆるものが商品となってしまったがためにお金の重要性が増したことにあると説く。後者は、市民の公共心の問題を金銭の問題に変質させてしま...
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板橋悟, ビジネスモデルを見える化する ピクト図解

以前読んだダイジェスト版がなかなかの出来だったので親本の方も。 ピクト図を書く方法についてはダイジェスト版のままで、新しい情報は無い。差分は多数の事例とダイアグラム発想法やアナロジー発想法と組み合わせた応用例、発想の収束方法など。
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坂戸佐兵衛(原作), 旅井とり(作画), めしばな刑事タチバナ (1) (2) (3) (4)

話題の作品を4巻までまとめ読み。 ストーリーはあってないようなもので、延々と食のウンチクを語るだけのマンガ。食といっても本格グルメではなく、ジャンクフードやインスタント食品、チェーン展開している飲食店などのB~C級グルメがターゲット。いずれも、「わかってる」と思える内容で、読みながら頷いてばかり。