self-help

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アドルフ・F・V・クニッゲ(著), 服部千佳子(訳), 人間交際術

本書の理想とする交際術は、建前は人格者に見えるように振る舞いながらもどこか損得を考えつつ困った相手を冷笑的に見下す様な種類のもので、その腹黒さが実に人間臭い。その特徴が端的に表れているのが第4章の "どんな人ともうまくつきあえるコツ" 。相手のタイプ (尊大な人、執念深い人、など) 別にどのようなふるまいをするべきか、あまりに率直過ぎる対処方法が清々しい。 その一方で、対処的な交際術ではない、自分の内面を振り返るための項目は素直に身につまされるものが多い。この部分は自分を律す...
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水野敬也, 夢をかなえるゾウ

少し毛色の違う成功本。独自の成功法則というよりは各種の成功本を正しく活用する方法を主題に据えているので、メタ成功本とでも言うべきか。読みやすい小説仕立てなのも嬉しいところ。
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原尻淳一, 小山龍介, IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣

仕事を上手く進めるためのtips。あまり著者の独自性は感じられずどこかで聞いたことがあるものが多い。 独立した89個のアイデアが並んでいる形で、各項も短く読みやすいので、雑誌的な感覚でパラパラとめくってみる分には悪くない。
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大津秀一, 死ぬときに後悔すること25

緩和医療医が終末期医療の経験を生かし、多数の終末期患者の代表的な悩み25種をとりあげたもの。 その悩みは健康に関するものから社会との関わり、生活、宗教など多岐にわたる。なぜこんなことを悩むのかと思うものも混ざっているが、後悔しない生き方を考える上で助けになる項目も多い。
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水野敬也, 四つ話のクローバー

"幸せ" をテーマにした寓話集。少々あざとさを感じる部分がないでもないが、それでも深い含蓄を感じる。また、最終話の "氷の親子" には素直に泣かされる。涙もろい人はご注意を。
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水野俊哉, 成功本50冊「勝ち抜け」案内

いわゆる「成功本」の解説書だが、単なるカタログにとどまらず、起業経験もある著者の意思がきちんと入っているのが頼もしい。巻末に多くの成功本の共通項を抜き出した成功法則がまとめられているが、どれも納得できるものばかり。 カタログ部分も手を抜いていない。概要に加えて、誤読しやすい点が指摘されているのもポイント。 取り上げられている本はあえて振れ幅を広くとった印象がある。デール・カーネギーやナポレオン・ヒルといった定番からスピリチュアル系のトンデモ本まで種類に富む。
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田嶋幸三, 「言語技術」が日本のサッカーを変える

世界レベルのサッカーを実現するには自分の考えを言葉にする表現力が必要との論。自分のプレーの意図、他のプレイヤーへの要求などを明確に説明できるプレイヤーとそうでないプレイヤーで成長が大きく異なるというのは、言われてみれば当たり前だが実践できている現場は少ない。 本書はJFA (日本サッカー協会) が、どのように選手やコーチを育成し、言語技術を伸ばしているかがJFAアカデミーやS級ライセンス講習の実例と共に語られる。サッカーを主対象にしているものの、サッカー以外のスポーツにも普遍...
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谷岡一郎, 40歳からの知的生産術

生産 "術" との名前が付いているものの、技術的な面よりも精神論が多い。序盤のタイムマネジメントに関する3章は頷ける点も多いが、その他は雑多な内容であまり一貫性が感じられない。また、全体を通じてお年寄りの説教調なのはご愛嬌か。
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福田秀人, サラリーマンが“やってはいけない”90のリスト

よくある組織論やサラリーマン論を現実的な視点から真っ向否定する良書。その種の本を読んでいても理想論過ぎて今ひとつ府に落ちなかった、という人にはぜひ読んで欲しい。 ポイントを絞ってあり読みやすいが、誤字脱字が目立つのがやや難。
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GTDの実運用

GTD導入の準備が整ったので、実運用を開始した。 初回の収集 GTDでは、最初に気になっている事項を全て書き出すことから始める。今している仕事、やりかけのこと、気にはなりながら放置しているもの、将来やるかもしれないこと、全てを書き出し、Inbox に積んでいく。覚えているものを書き出すのに加え、手帳のメモ書き、MUAのDraftフォルダにある書きかけのメール、買い物メモ、GTD公式のトリガーリストなどを参照しながら、黙々と作業を進める。この段階では分類や粒度は一切気にする必要...